「氷河のささやき」をとらえる(日経サイエンス 2022.04号)

地球温暖化により山岳氷河が崩壊します。下流域に危険がせまります。超低周波音をつかって氷河崩壊をとらえます。

地球温暖化により山岳氷河が崩壊します。下流域に危険がせまります。超低周波音をつかって氷河崩壊をとらえます。

氷河の崩壊を検出・監視するあたらしい技術が開発されました(注)。

氷河は非常にゆっくりと動いているため,通常は超低周波音の信号(気圧の微小な変化をとらえる装置によって検出する)を発しない。だが氷河本体から突如として氷が急速に剥がれ落ちる場合には,超低周波音がたくさん発生する。

「氷河のささやき」, 日経サイエンス, 2022年4月号

大気中で長距離をつたわる超低周波音(インフラサウンド) はとおくから活火山を監視するのにすでにつかわれています。

氷河の崩壊をとらえるためにはレーダーがつかわれることがおおいですが、これは正確ですが費用がかかり、監視できるのは特定の1ヵ所とそれに隣接する氷なだれの通り道とにかぎられます。これに対し、超低周波音を利用する方法は安価で、広範囲にわたって崩落を検知でき、1つの山で発生する複数の氷なだれを把握できます。

地球温暖化で広大な氷原が脆弱になり氷河崩壊のリスクがたかまり、山岳地帯の人々に危険がせまっています。あたらしいこの技術はヒマラヤ氷河でも活用すべきです。

▼ 関連記事
地球温暖化と氷河湖決壊 -「ヒマラヤ 危険が潜む氷河湖」(ナショナルジオグラフィック 2019.12号)-
水量は増加し、そして減少する -「山岳氷河の危機」(日経サイエンス 2021.06号)-
地球温暖化の指標 -「氷河」(Newton 2019.4号)
地球とヒマラヤ -「エベレスト 世界一高い気象観測所」(ナショナルジオグラフィック 2020.07号)-

▼ 注:参考文献
「氷河のささやき」, p.25, 日経サイエンス, 610, 2022年4月号

「トラの縞模様が示す危機」(日経サイエンス 2022.04号)

生息地の分断がすすんでいます。ブラックタイガー(変異体)がふえます。いずれ絶滅します。

生息地の分断がすすんでいます。ブラックタイガー(変異体)がふえます。いずれ絶滅します。

かつては非常にまれだった「ブラックタイガー」がインドのシミリパール国立公園・トラ保護区でふえています(注)。くろい縞の幅がひろがってたがいにくっつくようになった変異体です。

インド国立生物科学センターなどの共同研究チームは,動物園で生まれたブラックタイガー3頭と通常の縞模様だったその両親のゲノム配列を解析し, この特異な縞模様をもたらす原因が taqpep という遺伝子のわずかな変異であることを突き止めた。その後数カ月をかけてインド中のジャングルを約1500kmも歩き回り,トラの糞と毛,血液, 唾液を採集した。これらの試料を解析して taqpep 遺伝子の変異の広がりを特定したところ,シミリパール以外のトラにはこの変異が事実上存在しないことがわかった。

「トラの縞模様が示す危機」, 日経サイエンス, 2022年4月号


シミリパール国立公園の位置

シミリパール国立公園・トラ保護区では、ブラックタイガーに3頭に1頭がすでになっています。しかしシミリパール保護区以外のトラ395頭についてはこの変異をもつ個体は皆無でした。

この事実(データ)にもとづき、今日の遺伝学を前提とすると、シミリパール・トラ保護区のトラは隔離され、ほかの保護区のトラと交配する機会がまったくないため、変異遺伝子が何世代にもわたって維持されているのではないかという仮説がたてられます。

つまり、トラの生息域が分断され、非常にかぎられた仲間内だけで交配しているとかんがえられます(近親交配説あるいは生殖隔離説)。

論理的にとらえなおすとつぎのようになります。

  • 事実:「ブラックタイガー」(変異体)がトラ保護区でふえている。
  • 前提:遺伝学。
  • 仮説:生息域が分断され、かぎられた仲間内だけで交配しているのではなだろうか(近親交配説あるいは生殖隔離説)。

この論理は仮説法です。

実際に、トラの生息域分布図をみると分断がすすんでいることがわかります。人口増加などにより人間の領域が拡大しているので当然のことでしょう。

IUCN, IUCN Red List of Threatened Species. (2009-2014)(注2)

そして遺伝学を前提とし、仮説がただしいとすると、近親交配により遺伝子の劣化がすすみ、いずれトラは絶滅するだろうと推論(予想)できます。

  • 前提:遺伝学。
  • 仮説:生息域が分断され、かぎられた仲間内だけで交配しているのではなだろうか。
  • 予想:遺伝子の劣化がすすみ、いずれトラは絶滅するだろう。

この論理は演繹法です。

生物多様性には、生態系の多様性と種の多様性と遺伝的多様性があり、種の多様性が一般的には注目されますが、実際には、このような階層構造が多様性にもあり、近親交配がすすむと、遺伝的にちかい個体ばかりになって遺伝的多様性がたもてなくなり絶滅の危機がおとずれます。

近親交配(遺伝的多様性の喪失)は保護区の盲点であり、気がついていない人がおおいですが重要なことです。

たとえばネパールにも、チトワン国立公園やバルディア国立公園など、トラをはじめ、さまざまな野生動物を保護している保護区があり、エコツアーもおこなわれていますが、遺伝的多様性の重要性についてはほとんどしられていません。

野生動物の絶滅をふせぐためには、たいへんむずかしいですが、生息地と生息地をむすびつける、動物が移動できる「回廊」をつくる必要があります。

▼ 関連記事
絶滅の「実験」がすすむ -『ナショナルジオグラフィック』(2019.10号)-
移動ルートを維持・回復する -「失われゆくジャガーの王国」(ナショナルジオグラフィック 2017.12号)-
大量絶滅をくいとめられないか
「サイを救え!」(ナショナルジオグラフィック 2018.10号)
自然史のストーリーをイメージする - 国立科学博物館 –

▼ 注1:参考文献
「トラの縞模様が示す危機」, pp.26-27, 日経サイエンス, 610, 2022年4月号

▼ 注2:参考サイト
これを読めばトラ博士?!絶滅危惧種トラの生態や亜種数は?(WWF JAPAN)

3D「刺激スパイス」展(咲くやこの花館)

スパイスは金銀に匹敵する貴重品でした。世界の食文化をおおきく発展させました。健康と活力のためにバランスが大事です。

スパイスは金銀に匹敵する貴重品でした。世界の食文化をおおきく発展させました。健康と活力のためにバランスが大事です。

「刺激スパイス」展が咲くやこの花館で開催されています(注1)。スパイスは、カレーなど、インド・ネパール料理に欠かせません。今回の展示会では、スパイスとなる植物(種子など)をみて、香りもたのしみながら、スパイスについて理解をふかめます。

ステレオ写真は平行法で立体視ができます(注2)。
立体視のやりかたはこちらです

会場(フラワーホール)
ウコン
ウコン(ターメリック)
ウコン(ターメリック)
ウコン(ターメリック)
ウコンの香りをたのしむ
特殊な装置で香りをたのしむ
クローブ
カルダモン
カルダモン
ショウガ(ジンジャー)
ショウガ(ジンジャー)
ショウガ(ジンジャー)
ショウガ(ジンジャー)
ニンニク(ガーリック)
ニンニク(ガーリック)
ニンニク(ガーリック)
ニンニク(ガーリック)
フェンネル
フェンネル
ディル
ディル
アニス
アニス
アニス
アニス
シナモン
シナモン
カシア
カシア
ナツメグ
ナツメグ
ナツメグ
ナツメグ
サフラン
サフラン
スターアニス
スターアニス
スターアニス
スターアニス
サンショウ
サンショウ
サンショウ
サンショウ
カショウ
カショウ
コリアンダー(パクチー)
コリアンダー(パクチー)
コリアンダー(パクチー)
コリアンダー(パクチー)

ウコン(ターメリック、ショウガ科)は、熱帯アジア原産であり、成熟した根茎をほりとり、水あらいして、ゆでて(またはむして)から乾燥させたものを利用します。カレー粉の主要原料のひとつであり、またピラフ・ターメリックライス・たくあんのほか、さまざまな米・魚・肉・野菜料理につかわれます。

クローブ(丁子、フトモモ科)は、インドネシア・モルッカ諸島原産であり、蕾(つぼみ)を乾燥させてつくり、肉料理・リキュール・クッキーなどにつかわれます。日本でも、正倉院の御物のなかにおさめられているほど歴史があります。形が釘ににていることから丁子(丁字)ともよばれます。

カルダモン(ショウズク、ショウガ科)は、インド原産であり、果実を利用します。肉・魚料理、リキュール、パイ、パン、ケーキなどにつかわれます。紀元前千年以上前から生薬やスパイスとしてつかわれ、紀元前4・5世紀頃には、ビンロウジの葉につつんで食後にかむと唾液の分泌がよくなることから消化吸収の助けになるとつたえられていました。

ショウガ(ジンジャー、ショウガ科)は、熱帯アジア原産であり、根茎を利用します。さわやかな辛さを演出し、生姜焼き・ジンジャーブレッドなど、さまざまな料理につかわれます。インドでは、紀元前から薬用として栽培されており、調味料としては、紀元前1世紀頃のインドやアラビアの料理書に記載されています。

ニンニク(ガーリック、ユリ科)は、中央アジア原産であり、根茎を利用します。中国料理や西洋料理をはじめ あらゆる料理に、コクとアクセントをくわえます。古代エジプトのピラミッド建設で、労力をささえるスタミナ源となったのはニンニクとタマネギでした。いまでは、さまざまな効能が科学的にあきらかになっています。

フェンネル(ウイキョウ、セリ科)は、地中海沿岸原産であり、種子はスパイス、茎・葉はハーブとして利用します。古代エジプト・古代ローマ時代から栽培されており、果実は、菓子・パイ・スープ・魚料理などにつかわれます。

ディル(イノンド、セリ科)は、南ヨーロッパ・西アジア原産であり、葉を利用します。メソポタミア地方で発掘された紀元前3000年頃のスメル粘土刻版にスメル人が薬用にしていた香料植物約200種がきざまれており、そのなかにディルがありました。

アニス(セリ科)は、地中海東部沿岸地帯原産であり、種子(果実)を利用します。種子は三日月形で、2個むかいあった卵形をしており、種皮は淡黄色の縦筋があり、フェンネルににた芳香と甘味をもちます。アニス・ビスコッティ(クッキー)、アニゼット酒の風味づけなどにつかわれます。

シナモン(肉桂、桂皮、クスノキ科)は、ベトナム原産という説があり、樹皮を利用します。アップルパイ・シナモントースト・シナモンティーなど、日本でもよくつかわれます。正倉院に生薬として保蔵されており、すくなくとも聖武天皇の時代(724〜749年)までに、コショウ・クローブ・香木などとともに渡来していたとおもわれます。

カシア(クスノキ科)は、ベトナム原産という説があり、樹皮を利用します。シナモンの近縁種であり、しばしば、シナモンの代用品となったり、シナモンと称されたりして販売されます。シナモン同様、外樹皮をのこしてあらくくだいた製品と、外樹皮をとりのぞいてほそくまるめて乾燥させたスティック状の製品があります。料理や菓子の風味づけ、チャイ(ミルクティー)、クッキー、五香粉(中華ミックススパイス)などにつかわれます。

ナツメグ(肉豆く、肉豆く花、ニクズク科)は、インドネシア・モルッカ諸島原産であり、種子の仁を利用します。ハンバーグ・肉だんご・ロールキャベツ・グラタンなどの料理につかわれ、ハンバーグの風味づけにとくに欠かせません。古代インド・バラモン教の経典『ヴェーダ』には、頭痛・熱病・口臭消し・整調などの医薬品としてつかっていたとしるされています。

サフラン(番紅花、クロッカス、アヤメ科)は、南ヨーロッパ・西アジア原産であり、パエリア・ブイヤベース・スープ・サフランライスなどの料理につかわれます。料理の色づけにつかわれてきたスパイスであり、みた目にもあざやかな黄金色は料理を演出します。秋にさくクロッカスの仲間の花から赤いめしべをとって乾燥させてつくり、手間がかかることからたいへん高価なスパイスとしてしられます。

スターアニス(八角、大茴香、チャイニーズアニス、マツブサ科)は、中国原産であり、豚肉・鴨肉料理・北京ダック・杏仁豆腐など、中国料理の味つけ・香りづけによくつかわれ、あまい香りがこのまれます。漢方では、胃弱・かぜ薬として、また歯磨き・石鹸などの香料としてもつかわれます。ヨーロッパへは、イギリスの船乗りによって16世紀末につたわり、当時は高級品だったアニスの代用品としてつかわれました。

サンショウ(はじかみ、ジャパニーズペッパー、ミカン科)は、東アジア原産であり、果実の外皮・果実・葉を利用します。完熟した果実の外皮を乾燥させて粉末にした「粉山椒」や、「木の芽」とよばれる若葉・新芽や、「実山椒」「青山椒」とよばれる青くやわらかい若い実も利用します。しびれるような刺激的な辛味とさわやかな香りをもつスパイスであり、さまざまな和食に風味づけとしてつかわれ、とくに、鰻の蒲焼きの薬味として「粉山椒」が欠かせません。『魏志倭人伝』には、3世紀頃にはサンショウが自生していたことが記載されており、10世紀には、薬や薬味として葉が利用されていたといわれます。

カショウ(中国山椒、セシュアンペッパー、ミカン科)は、中国原産であり、果皮を利用します。サンショウの近縁種です。さわやかな香りと舌がしびれるような刺激的な辛味(サンショウよりもつよい辛味)が特徴であり、麻婆豆腐など、四川料理に欠かせません。

コリアンダー(コエンドロ、こずいし、パクチー、セリ科)は、地中海沿岸原産であり、種子・葉・根を利用します。さわやかな香りをもち、肉・卵・豆料理、カステラ、クッキーなど、幅ひろくつかわれます。カレーの原料としても欠かせません。数千年前の古代エジプトの時代から薬用や調味料としてつかわれてきた最古のスパイスのひとつです。コリアンダーとパクチーはおなじ植物であり、日本では、スパイスを「コリアンダー」、葉を生のまま野菜として使用する場合には「パクチー」とよぶことがおおいです。

3D ネパール旅行

3次元空間を旅します。対象とともに環境もとらえます。物事の背景をよみとります。

3次元空間を旅します。対象とともに環境もとらえます。物事の背景をよみとります。

ステレオ写真(注)はいずれも交差法で立体視がでます。
立体視のやりかたはこちらです。

成田国際空港
成田国際空港
タイ国際航空(TG641便)でタイ・バンコクへ
タイ国際航空(TG641便)でタイ・バンコクへ
タイ・バンコク、スワンナプーム国際空港
タイ・バンコク、スワンナプーム国際空港
ヒマラヤとエベレスト
ヒマラヤ山脈がみえてくる
(中央は世界最高峰エベレスト)
ネパール・カトマンドゥ、トリブバン国際空港
ネパール・カトマンドゥ、トリブバン国際空港


トリブバン国際空港の位置

バクタプル・ゲート
バクタプル・ゲート
バクタプル・王宮広場
バクタプル・王宮広場
バクタプルの町中
バクタプルの町中
バクタプル、バイラヴナート寺院とトウマディー広場
バクタプル、バイラヴナート寺院とトウマディー広場

ネパールの首都カトマンドゥへは、タイ国際航空をつかってバンコク経由でいくのが便数がおおくて便利ですが、ネパール航空〈成田-カトマンドゥ直行便(週3便)〉が2020年3月2日に新規就航しました(現在は、感染爆発のため運休中)。

ヒマラヤ山脈およびエベレストをみたり撮影したりするためには、ヒマラヤ山脈の南側を日中飛行するタイ国際航空を利用するとよいです(運航時刻は事前に確認してください)。座席は、飛行機の翼をさけ、飛行機の前方か後方の、往路は右窓側、復路は左窓側を確保します(航空会社のアプリあるいはサイトで事前予約ができます)。

カトマンドゥの空港はトリブバン国際空港といい、トリブバンとは第8代ネパール国王の名前です。

バクタプルは、カトマンドゥ盆地内でかつてさかえた都市国家のひとつであり、往時の姿をいまでも色こくのこす世界遺産です。ここは観光地ですが、ネワールとよばれる人々が今でも実際に生活している「現役」の都市でもあり、単なる古都ではありません。ここは、都市の形成にともなって文明がはじまったことと、領域国家で世界がみたされる前には都市国家の時代があったことをわたしたちにおしえてくれます。

▼ 注
写真は、2020年2月にいずれも撮影。

ネパール・ガイド -『地球の歩き方 ネパール』-

『地球の歩き方 ネパール』はネパール・ガイド、ネパール入門として役立ちます。

『地球の歩き方 ネパール』はネパール・ガイド、ネパール入門として役立ちます。

地球の歩き方 ネパール』をひらくと地図がまずでてきます。ネパールの北側は中国・チベット自治区、南側はインドです。

ネパール国内は南側から、グリーンのゾーン、ブラウンのゾーン、グレーのゾーンがみられます。これらはそれぞれ、タライ平原、低ヒマラヤ、高ヒマラヤといってよいでしょう。タライ平原は、標高がもっともひくいところは 50メートぐらいしかありません。一方、世界最高峰エベレストは標高 8848 メートルあります。世界最大の標高差があるのがネパールの特徴です。

ネパールの首都はカトマンドゥ、ヒマラヤ中腹のカトマンドゥ盆地に発達しました。ヒマラヤの「へそ」といってもよいでしょう。

東西にのびる3本の「ゾーン」とヒマラヤの「へそ」をおさえればネパールの概要が理解できてしまいます。

裏面は、カトマンドゥ盆地の地図になっています。首都カトマンドゥ以外では、パタンとバクタプルが注目です。カトマンドゥ・パタン・バクタプルではかつての都市国家のなごりがみられます。

ネパールの通過はルピーです(p.8)。2018年5月現在、1ルピー ≒ 1円です。わかりやすいですね。物価は、日本よりもかなりやすいです。

ネパールに観光ではいる場合は観光ビザが必要です(p.9)。在日ネパール大使館・総領事館で事前に取得していくか、ネパール到着時に空港や国境のイミグレーション・オフィスで取得することもできます。

ネパール料理といえばダルバートとモモです。ダルバートは、ダル(マメのスープ)、バート(ライス)、タルカリ(野菜カレー)、アチャール(つけもの)がワンプレートになった定食です。モモは蒸しギョウザです。

成果主義の陰

ある発展途上国でおこなわれている政府開発援助(ODA)に医療技師として従事している人からつぎのような話をききました。

ODA も、数年前から「成果主義」にかわりました。任期がおわる3年後には誰にもわかる成果をあげて報告書を書かなければなりません。

そのために、あとひとおしすれば成果があがるという村に入らざるをえません。医療技術に関してある程度のベースができている村でしたら、3年後には大きな成果をあげることができます。

本当は、医療の整備がおくれていて技術協力を必要としている村はほかにたくさんあるんです。しかしそのような村では3年後までに成果をあげることができません。

やむをえません。

ODA の問題というよりも限界がもうあらわれています。

地図帳の寄付でこまった

相手のニーズにこたえよう。

「ネパールの子供たちに地図帳 30 冊を寄付します。ネパールの子供たちにさしあげてください。地名には英語の表記もあります」

地図帳を一方的におくってきました。

みてみたら、日本の高等学校の地図帳であり、もちろんほとんど日本語で記載され、ローマ字表記がごく一部にありました。このようなものがネパール人の子供たちの役にたつはずはありません。

処分にこまってブックオフにもっていったら、「おなじ本をたくさんもってこられてもうけつけられません」といわれ、1冊だけ買ってもらえました。

つかいおわったもの、不要になったもの、あまったものを寄付しようとする人がいます。自己満足におちいっています。

しかし相手のニーズをしり、ニーズにこたえる行動をしなければなりません。

同情するのではなく対等の立場で

かわいそうだとおもう背後には優越感があります。同情するのではなく対等の立場で仕事をします。

かわいそうだとおもう背後には優越感があります。同情するのではなく対等の立場で仕事をします。

国際理解教室を川山小学校で開催しました。講師には、在日ネパールのソピさんにおねがいしました。ネパールの子供たちの状況や教育についておもにはなしてもらいました。

ネパールでは、小学校5年生までになれるひ生徒は半分ぐらいです。多くの生徒が学校からいなくなっていいきます。とくに、地方の山間部ではその傾向がつよいです。読み書きができるようになる人は人口の半分ぐらいしかいません。

話をきいていた生徒が「かわいそう!」とさけびました。

ネパールの子供たちはまずしい。それにくらべて日本の子供たちは本当にめぐまれている。ネパールにくらべて日本はレベルがたかい。ネパールに同情する。

すなわち「かわいそう!」の背後には無意識のうちの優越感があります。日本人がネパール人を援助するとき「上から目線」であることがほとんどです。そしてお金や物をめぐんであげます。

しかし優越感にひたるのではなく対等の立場で仕事をすることがもとめられます。

おすすめ 2WAY バックパックキャリー -2つのモードをつかいこなそう!-

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リュックにもキャリーバックにもなるキャスター付リュック、機内持ち込み可です。

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駅や空港やホテルではキャリーモードにして、階段や山道ではリュックにしてらくらく移動。内装やサイドポケット、ペットボトルホルダー、キャスターカバーも充実しています。

トレッキング中につかうこともできますし、あるいはアプローチ用、トレッキング用バックパックのサブとしても最適です。

エベレストを見たいなら、まよわずエベレスト街道へ

世界最高峰エベレスト(標高8848m)を見たいなら、まよわず、エベレスト街道(エベレスト・ルート)に行ってください。

世界最高峰エベレスト(標高8848m)を見たいなら、まよわず、エベレスト街道(エベレスト・ルート)に行ってください。

地球の歩き方『ネパールとヒマラヤ・トレッキング』に、エベレスト街道のモデルコースが掲載されていて参考になります。

  • ルクラからナムチェへ(入門者むき)
  • ルクラからカラ・パタールへ(中上級者むき)

いずれのコースも、ネパールの首都カトマンドゥからルクラまでは飛行機を利用します。

ヒマラヤ入門者や時間的余裕がない人は、ルクラからナムチェ(ナムチェ・バザール)まで行ってみましょう。ルクラ〜ナムチェは往復3泊4日が目安です。さらに1日の余裕があれば、ナムチェのすこし上のクムジュンまで行くとよいです。2日の余裕があればさらに奥のタンボチェまで行くとよいです。エベレストがさらによく見えます。

中上級者は、ナムチェからさらに奥地へすすみ、エベレストの展望台としてしられるピーク、カラ・パタールまで行きます。ナムチェからカラ・パタールまで往復最低8日間かかります。

カラ・パタールは標高 5545m あり、高山病対策なども必要です。カラ・パタールまでいきなり行くのが大変そうな場合は、まずは、クムジュンあるいはタンボチェまで行き、つぎの年に、カラ・パタールまでトライするとよいでしょう。また時間に余裕がある人は、エベレスト・ベースキャンプ(標高 5364m)まで行ってみてもよいでしょう。

地球の歩き方『ネパールとヒマラヤ・トレッキング 2016-2017』が発売される

地球の歩き方『ネパールとヒマラヤ・トレッキング 2016-2017』は、ヒマラヤ・トレッキングの入門書・ガイドとして最適です。

地球の歩き方『ネパールとヒマラヤ・トレッキング 2016-2017』は、ヒマラヤ・トレッキングの入門書・ガイドとして最適です。

地球の歩き方『ネパールとヒマラヤ・トレッキング 2016-2017』が発売されました。昨年度版は、ネパール大地震のために出版されませんでしたので、2年ぶりの改訂版ということになります。ヒマラヤ・トレッキングの入門書・ガイドとして是非とも買っておきたい一冊です。

購入にあたっては携帯に便利な電子書籍版をおすすめします。スマフォやタブレットあるいはパソコンでみることができます。現地にもっていき本書をみながらあるくとたのしみが倍増します。

代表的なトレッキング・ルートとしては以下があります。

  • アンナプルナ
  • エベレスト
  • ランタン
  • ララ湖
  • カンチェンジュンガ
  • ドルパ
  • ムスタン

エベレストがみえるエベレスト・コース(エベレスト街道)が圧倒的な人気ですが、アンナプルナ・コースもいいです。まずはエベレスト・コースに行って、つぎの年はアンナプルナ・コースへ行くというのも一案です。

トレッキング・シーズンは10月〜5月前半で、ベストシーズンはずばり11月です。はやめに今から計画をたてるとよいでしょう。5月後半〜9月は雨期で山が見えないことが多いのであまりおすすめできません。

はじめての場合は日本の旅行会社に依頼するのがよい

ネパール・ヒマラヤ・トレッキングにはじめて行く場合は、ガイドなどを現地で手配するよりも、日本で、日本の旅行会社に依頼するのがもっとも無難です。

ネパール・ヒマラヤ・トレッキングにはじめて行く場合は、ガイドなどを現地で手配するよりも、日本で、日本の旅行会社に依頼するのがもっとも無難です。

トレッキングのスタイルには、

  • 日本の旅行会社に依頼する
  • 現地(ネパール)の旅行会社で手配する
  • 自分でガイドとポーターをやとう

という3つの方法がありますが、現地の旅行会社で手配したり、自分でガイドとポーターをやとう方法はなれている上級者むけです。まだなれていない方は、日本で、旅行会社に相談してみるのがよいでしょう。その場合、

  • 旅行会社が企画・主催するツアーに参加する
  • 自分で計画をたたて、旅行会社と相談しながら、航空券・ホテル・ガイド・ポーターなどを手配してもらう

という2つの方法があります。なれていない方は、旅行会社が企画・主催するツアーに参加するのが無難です。専門のガイドが現地で同行してくれるので安心・安全・確実です。

日本の旅行会社に依頼した場合、費用はトータルで、25万〜50万円になります。

環境配慮活動を通してNGOと企業が協働できる -NGOアリーナ講習会-

2007年2月27日、NGOアリーナ主催の講習会「企業が行う環境配慮活動の現状とNGOとの関わり」が開催された。

当日のプログラムは以下のようであった。

(1)NGOと企業の双方の視点紹介
 環境プランニング学会事務局長代行/環境プランナーER/ ISO審査員/元野鳥の会勤務 上原健
(2)企業の環境配慮活動の実際
 オリンパス株式会社 前環境推進部部長 恒藤克彦
(3)NGOと企業のコラボレーションの在り方
 環境アリーナ研究機構 副理事長 河野容久

講習の要点をまとめると以下のようになる。

株式会社のCSR(corporate social responsibility)担当者には、上級・中級・初級がある。

上級の人は、ゆたかな自然をまもるためにとりくむ。約10パーセント。身近な自然をとりあげるとよい。いかに身近にするか。

中級の人は、自分の体をまもるためにとりくむ。食品の安全性の問題などをとりあげる。マグロにはPCBが蓄積している。大阪湾のアサリは食べない方がよい。

初級の人は、自社の利益をまもるためにとりくむ。生きのこりのために、結果としての売上を配慮する。ブランドを高める努力をする。(かならずしも本当に環境が大事だとは感じていない(成果をあげて移動したいという人もいる)。

CSRはどこからはじめてもよい。目的と手段を明確にする。相手が何を必要としているか? ニーズをつかむと答えは早い。CSR報告書を読んで、どこに寄付しているかをつかむ。そのとき、社会-環境-経済のトリプル・ボトムラインをおさえる。このうち社会は、人権・労働・製品からなる。

株式会社(企業)は利益を生みだすことを目的にしている。お客様・株主・銀行などの動向をいつも見ていて、すぐに反応する。

それに対してNGOは、目指すところがあいまいな組織が時々ある。つよい思いだけでうごいているところもある。思いのすべてを実現することはできない。最終的に目指すところが明確でなく、手段をえらびすぎている。

CSRに取り組む場合は、この相手にはこれでいこうというものを見つけだして、コーディネートしていくことが大切である。「あなたか私」ではなく「あたたと私」である。相手がどんな価値を持っているか。相手がどんな技術を持っているか。相手がどんなイメージを持っているか。どうせ価値を高めるならいいことをやりたいと企業はおもっている。

たとえばオリンパスは防水カメラをつくっており、水中で3時間つかえるカメラはオリンパスだけである。そこで、水中の自然保護にとりくめばよい。オリンパスのCSR評価基準は、運営体制・長期目標・汚染対策・資源循環・製品対策・温暖化対策・オフィスの7項目である。

なお企業の場合、製造業とサービス業とでは基本的な考え方がちがう。製造業は、原価計算をしてそれらをつみあげていく。それに対してサービス業は、マーケッティングをして価格を決める。価格は常にゆれうごいていく。

たとえば製造業のソニーは、プレステを販売したが高価すぎて売れなかった。同業他社が同様な商品を低価格で販売して競争に勝てなかった。マーケッティングをやっていなかったのが問題である。よそにない、他がやっていないことをやっているうちはよかった。

楽天は、ショッピングモールをたちあげるときに、まず、みんなが払える金額はいくらかとかんがえ、5万円を設定した。その次に、5万円にするには、どういう機能にしたらよいかとかんがえた。

CSRや環境配慮は、去年からまったく流れがかわってきたそうである。この新しい領域に踏みこむことはそれ自体が冒険的で楽しいことであり、未開拓の領域を開拓していくパイオニアワークである。このような取り組みがあたらしい時代の潮流をつくりだしていくとかんがえられる。

「中庸の思想」を基本思想にして国をつくる  -ブータン-

ヒマラヤ山脈南側斜面に位置するブータン王国は、国全体が国立公園と思われるほど豊かな自然と伝統文化を守りつつ、自給自足をめざす国づくりを行っています。

「環境サロン:ブータンの国づくりと環境政策」EICネット・ウェブサイト

1998年に発表された「国家環境保全戦略」では、「中庸の思想」を基本哲学に、保護と開発、物と心、自然と文化、過去と未来の調和を保ちながら、おだやかにかつ確実に国を発展させていくことを説いているという。

おなじヒマラヤの国でも、ブータンとネパールとでは非常に異なっており好対照である。ブータンの国づくりは21世紀のモデルになるのだろうか。

ヒマラヤ保全協会名誉会長・川喜田二郎がネパール政府から表彰される

ヒマラヤ保全協会名誉会長の川喜田二郎が今日までの業績をたたえられネパール政府から表彰されることになった。

川喜田とヒマラヤ保全協会のネパールへの技術協力の歩みをごく簡潔にまとめます。

  • 1963年、川喜田二郎は、ネパール西部のミャグディ郡シーカ村でヒマラヤの自然を守り、村を発展させるために技術協力をはじめる計画をたてました。
  • そして1997年に、川喜田二郎はヒマラヤ技術協力会を設立し、森林保全・上水道建設のプロジェクトを開始しました。
  • その後1986年には、ヒマラヤ保全協会を設立し、プロジェクトをさらに発展させました。
  • 1992年になると、そのヒマラヤ保全協会は、アンナプルナ総合環境保全プロジェクトを開始しました。また第1回山岳エコロジースクールを開催しました。
  • 1997年には、ヒマラヤ保全協会はネパール事務所を開所し、現地での活動を一層強化しました。
  • 2001年には、森林保全3ヵ年計画を開始しました。
  • そして2005年、新たな森林保全プロジェクトをパルバット郡その他で開始しました。

このように、川喜田二郎とヒマラヤ保全協会は、森林保全と住民の生活を向上させるプロジェクトを多数おこない、山村を活性化させ、ネパールの発展に大きく貢献してきました。この活動はこれからも継続しておこない、ネパールの発展のために今後とも役立ちたいとおもっています。

文明の発展と崩壊をとらえる -カトマンドゥの都市国家-

ナショナル・ジオグラフィック日本語版では、2007年2月号から新たに、「GEO Style 異国望見」の連載がはじまった。その Vol.1 として、ネパールの首都・カトマンドゥがとりあげられた(「古代芸術の街・カトマンドゥを歩く」)。ここでカトマンドゥは、「ヒンドゥー教と仏教が共存する街で育まれた精緻な芸術文化と宗教的生活を垣間見る」と紹介されている。

この地には、15世紀、マッラ王朝の 3 人の王子が、カトマンドゥ・パタン・バクタプールの 3 都市にそれぞれ王朝をきづき、おたがいにきそいあうように、王宮や寺院の数々、それらをかざる精緻な石像や金属像、木柱などをつくり、都市国家を繁栄させた。

都市国家とは、領土国家の時代を人類がむかえる以前の歴史的段階をしめす。人類は、文明を都市国家からスタートさせたのである。文明の発展史という観点に立って、現代の文明を「本格文明」とよぶならば、都市国家の文明は「亜文明」の段階と言ってもよい。地球上の都市国家のほとんどすべてが滅び、現在は遺跡になってしまっているなかで、その面影を実によくのこしている地域がカトマンドゥ・パタン・バクタプールなのであり、これらはまさに人類の遺産である。実際、1979年に世界遺産に登録されている。

しかし、73万人がすむ現在のカトマンドゥは都市化が急激にすすみつつあり、その文化遺産は危機遺産の指定も受けている。

ところで、ナショナル・ジオグラフィック日本語版の同号149ページには、DVDシリーズ 2 月の新刊として、「文明崩壊のシナリオ マヤ」の公告が出ている。「繁栄を極めたマヤの都市国家は9世紀中ごろに次々と衰退し、やがてマヤ文明の崩壊が始まる。偉大な権力を誇ったマヤの王たちにいったい何がおこったのか。遺跡で発見された様々な証拠から考古学者がその謎に挑む!」
文明が始まり発展する一方で、文明が崩壊する。これらの記事を読んでいると、カトマンドゥが崩壊する前に、なんとかそれをくいとめ、考古学者だけでなく、私たち人類全体が、文明についてかんがえなおさなければならないとつくづく感じる。

高校生がネパールで感じたことを書いた -JICAエッセイコンテスト-

国際協力機構(JICA)主催の国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト06で、上伊那農業高校の生物工学科2年サヤミルナさん(17)=駒ヶ根市=が入選、同校が特別学校賞を受賞した。20日、同校で受賞式があった

伊那毎日新聞ウェブサイト, 2007/2/21

サヤミさんは「ネパールを訪れて感じたこと」と題して、昨年夏の訪問を書いた。父がネパール人、母が日本人で日本で育った。父の話や半分はネパール人ということから、旅行者には見えない現実を知ること、現地語で現地の人と語る大切さに気づいたことなどを書いたという。

ネパール山岳民族は多くの共通点を持っている

(社)日本ネパール協会会報No.199に、ハルカ=グルンさんの追悼文が掲載された(「追悼:ネパール山岳民族の“王”、Dr. ハルカ・グルン」神原達)。

この追悼文によると、ハルカ=グルンさんは、ネパール山岳民族の「王」に祭られていたという。

ネパールの山岳民族は多くの共通点をもっているところから、何らかの一致団結する動きをみせているという。その山岳民族には、グルン族、ライ族、リンブー族、マガール族、タマン族、タカリ族、シェルパ族などがいる。

ネパールあるいはヒマラヤの山岳民族は、自らのアイデンティティーをもとめて様々な動きをしており、ジャナジャティの問題といわれている。

ヒマラヤ中間山地でくらす山岳民族は、バフンやチェットリといった純粋なヒンドゥー教徒とは相容れないが、山岳民族同士では相通じることは私もよく知っている。

上記の山岳民族は、ヒマラヤ山脈中軸部でくらす先住民族であり、その自然環境がよく似ていることから、暮らしぶりもよく似ている。ヒマラヤ山脈は東西に長くのびており、同じ自然環境あるいは風土をもつ地域がほそく長く帯状にのびている。したがって、ヒマラヤでくらす人々は、南北方向(縦)よりも東西方向(横)で共通点を多く持っており、横の人同士でおたがいに共感しあっている。

ルンビニの再開発がすすむ

ブッダ生誕の地・ルンビニはネパール領にある。

ルンビニ遺跡(北緯27度28分、東経83度40分)は長い間、ジャングルの密林に埋没して知られることはなかった。そのため、西洋の学者の中にはブッダ太陽神話説を唱え、その歴史上の人物としての信憑性を疑うものもいた。1896年、英領インドの考古学者 A.A.フユーラーとネパール人カドガ=シャムセルにより、アショーカ石柱が発見され、その碑文の解読により、この地がブッダ生誕の地であることが明らかにされた

日本ネパール協会会報 No.199,p10-11「ブッダの故郷」

約30年前から、国連の指導・協力のもと、ルンビニの開発が開始された。20以上の仏教寺院、国際仏教研究所、博物館、法華クラブ等の宿泊施設、インフラ整備、マヤ堂復興などがおこなわれてきたという。

私は、2000年6月におとずれた。その後の発展をたしかめに行きたい。

NGOサポート募金ウェブサイトがリニューアルされる

国際協力NGOセンター(JANIC)が運営するウェブサイト「NGOサポート募金」がリニューアルされることになった。

そのために、(特活)ヒマラヤ保全協会も団体と活動を紹介する原稿と写真をJANICに提出した。

1.ひとことキャッチコピー
 ヒマラヤの自然を守り、村人を支援します!

2.団体紹介要約文
 ネパール・ヒマラヤにおいて、自然環境の保全、村人の生活改善、地域の活性化をすすめている国際協力NGOです。人々が主体的に参画することで、学びあい成長できる場をつくりだしています。

3.団体紹介文
 ヒマラヤ保全協会は、ネパール・ヒマラヤにおいて、自然環境の保全、村人の生活改善、地域の活性化をすすめている国際協力NGOです。関係者が主体的に参画することで、共に学びあい成長できる場をつくりだしています。その活動は、

(1) 森林保全を中心とした環境保全活動:村人の生活に役立つ「生活林」をつくりだしながら、ヒマラヤの自然環境を保全しています。また、生活廃棄物処理プロジェクトもおこなっています。

(2) 生活改善活動:飲料水の供給、収入向上プロジェクトなどにより村人の貧しい暮らしを改善しています。

(3) 教育支援:貧しい小学生に奨学金を支給し、子供たちの成長を助けています。ネパールには貧しくて学校に行けなくなる子供たちがたくさんいます。また、校舎の補修や教材支給もおこなっています。 

4.サイト閲覧者(寄付者)へのメッセージ
 ヒマラヤ保全協会は、ネパール・ヒマラヤの人々と共に学びあいながら、自然と人間の共生をめざして、日々活動をつづけています。世界の屋根・ヒマラヤの大自然を守るために、また、そこで暮らす貧しい人々を支援するために、ご協力を是非お願いします!

5.主な活動対象国:ネパール
  主な活動対象者:ネパールの一般住民、日本の一般市民
  主な活動分野:環境保全、生活改善、地域活性化

種から苗木を育てる
写真1 種から苗木を育てる
ヒマラヤでの植樹
写真2 植樹
写真3 山村の子供たち

2006年、日本とネパールは国交樹立50周年をむかえた

2006年、日本とネパールは国交樹立50周年をむかえ、様々な記念イベントが開催された。

(社)日本ネパール協会の会報 No.199「ネパール・イン・カンサイ」(p.5)によると、日本とネパールのかかわりの歴史は以下の通りである。

  • 1988年 川口慧海(かわぐちえかい)がネパールに入国
  • 1902年 ネパール人留学生が来日
  • 1952年 西堀栄三郎がヒマラヤ登山の折衝、マナスル登山計画の日本山岳会への移管、今西錦司・中尾佐助による探検調査、第1次マナスル登山隊科学班の中尾佐助・川喜田二郎による探検調査
  • 1956年 マナスル初登頂(今西寿雄とギャルツェン=ノルブが登頂をはたす)、日ネ国交樹立
  • 1958年 ラム=クリシュナ=ヴァルマが天理大学に留学
  • 1960年 マヘンドラ国王が日本公式訪問
  • 1967年 ビレンドラ皇太子が東京大学に留学
  • 1968年 初の駐ネパール大使として、吉良秀通大使が赴任
  • 1970年 万国博覧会が大阪でひらかれ、ネパール館が人気をあつめた
  • 1990年 花と緑の博覧会が大阪でひらかれ、ネパール館を開館した
  • 1991年 「カトマンズ渓谷 救おう人類の文化遺産」(ユネスコのフォーラム)が大阪で開催
  • 1994年 ロイヤル・ネパール航空直行便が開通
  • 2001年 ディペンドラ皇太子が入洛

UCC がネパール産コーヒーをブレンドしたインスタントコーヒーを発売する

UCC上島珈琲株式会社(本社/神戸市、資本金/49億6千万円、社長/上島達司)は、主力インスタントコーヒー製品「THE BLEND(ザ・ブレンド)」シリーズの新たなラインアップとして、希少性の高いネパール産コーヒー豆をブレンドした『UCC THE BLEND エベレストマウンテンブレンド 瓶50g』と『UCC カップコーヒー THE BLEND エベレストマウンテンブレンド 2P』を3月5日(月)から全国で新発売する。

NIKKEI NET,2007/2/19

ネパールのコーヒー栽培は、独立行政法人国際協力機構(JICA)の「草の根技術支援」の協力などによってスタートし、現在では、同国の貧しい子供たちが教育を受けられる環境を確保するための大切な産業に育ちつつある。その収穫量はまだ僅かなものの、ようやく日本への供給が可能になったという。
同サイトによると、ネパール産コーヒーは、コーヒー栽培に適していると一般的に言われる、赤道を挟んだ南北緯25度の地域(通称:コーヒーベルト)から少し離れた北緯26~30度の地域で栽培されている。コーヒー栽培の歴史は浅く今から30年前から始まったとされているが、本格的な栽培は7~8年前からである。ヒマラヤの一帯で収穫されるこのコーヒーは雪解け水で精製されるアラビカ種で、澄み切った味わいが特長のプレミアムコーヒーだという。

是非あじわってみたい一品である。

旧反政府勢力が武装解除へ

ネパールの旧反政府勢力、共産党毛沢東主義派の武装解除を監視している国連ネパール支援団(UNMIN)のスポークスマンは18日、毛派の武装解除のための武器・兵力登録作業が完了したことを明らかにした。

時事通信社ウェブサイト, 2007/2/19

ネパール政府と毛派の昨年11月の合意によれば、毛派の武器はすべて登録され国連監視下の保管庫に移されるほか、同派兵士は全国7地区にあるキャンプに分散して待機することになっているという。毛派の武器と兵士の登録作業が17日、7地区すべてで完了したという。

ネパールの和平がこのまますすんでいくことを期待したい。

トレッキングでは、ゆっくり歩き、深呼吸する

10年前にくらべるとトレッキングに参加する人は増えている。

東京新聞ウェブサイト, 2007/2/19

ネパールへの日本人入国者は、199年の約四万人から政情不安のため2002年には2万人に減少。ここ数年は約3万人前後で推移している。それでも「入国者の4分の一はトレッキング目的」(ネパール政府観光局)という。

トレッキングは、無理をせず余裕をもってたのしみたい。

カトマンドゥは人口70万人のこじんまりとした街である

カトマンズは人口約70万人のこぢんまりとした街

asahi.com, 2007/2/15

街の周回道路の東に出ると、すぐに田園風景が広がる。車を走らせていると、獅子の形の置物を軒先に並べた家を見つけた。中ではヌチェさん(67)が、ろくろを回していたという。

ヌチェさん一家はこの地域一帯に約1000世帯いるという陶工の家系に属しており、素焼きの獅子はよく見ると、植木鉢だった。装飾を施した大小の鉢が並ぶ。市内で市民や観光客向けに売られるほか、海外にも輸出されているという。

ヒマラヤ中間山地は温帯気候である - カトマンズで63年ぶりに雪 –

2007年2月14日、「ネパールの首都カトマンズで14日、63年ぶりに雪が降り、カトマンズ盆地を囲む山々が白く雪化粧した」(四国新聞社ウェブサイト)。気象当局によると、西からの低気圧の影響で数日間、雨が続いていたが、寒気が流れ込んで雪に変わった。ネパールはヒマラヤ山脈の一角にあるが、冬季も比較的暖かく、首都の降雪は1944年1月に記録されて以来だという。

ヒマラヤというと雪と氷の世界だとおもっている人がいるが、これは、カトマンズをふくむヒマラヤ中間山地は決してそのような世界ではなく、日本のような温帯気候であることを物語っている。実際、そこにくらしてみると冬は比較的あたたかく、夏は比較的すずしくとても過ごしやすい。先入観をもたないことが大切である。

ヒマラヤ氷河、地球温暖化で1/5に縮小、2035年までに

「現在のペースで温暖化が進んだ場合、ヒマラヤ山脈の氷河が2035年までに1995年時の5分の1に縮小する。地球温暖化が世界に与える影響を評価した国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の最終草案が9日、明らかになった」(時事通信社, 2007/02/09)。

氷河の融解で洪水が増え、水源の崩壊が進むのは「ほぼ確実」との見解を示した。4月初旬にベルギーで開かれる作業部会で審議し、採択する予定だという。

草案は、他地域での氷河や積雪の融解も含め、世界人口の6分の1以上が、氷河などとして蓄えられている水量の減少で影響を受ける可能性が高いと指摘した。アジアでは2050年代には1億8500万~9億8100万人が水不足の状況下に置かれると予測しているという。

Googleアラートでニュースがひろえる

「Googleアラート」を作成しておくと、ほしいニュースが毎日簡単にひろえる。たとえば、検索用語として「ネパール」あるいは「ヒマラヤ」を入力し、タイプはニュース、ウェブにしてアラートを作成しておけばよい。必要なニュースは随時ブログにアップしていけばデータベースができあがる。

アジアの街角を紹介している

「モモ」の屋台、ネパール・カトマンズが紹介された。

asahi.com の国際ページでは「アジアの街角」と題してアジア各国の街角の様子を紹介している。たとえば2007/02/14では、「モモ」の屋台、ネパール・カトマンズが紹介された。

市中心部のマカン地区で、大きな鍋の屋台を見つけた。ふたを開けると、ムワッと湯気が立ち上る。中身はギョーザ。ネパールでは「モモ」と呼ばれ、チベット地方の由来と言われる庶民的な料理だ。

モモの皮に具を手際よく包んでいくペマさん(20)、テンバさん(15)姉妹もチベット系。カトマンズから北西400キロの村の出身だ。店を開けるのは毎日午後4時。テンバさんは通学する高校が終わった後に夜まで働く。

もちもちした皮の中の具は水牛の肉とネギなど。トマトや唐辛子で作るたれをかける。1皿10個入りで20ネパールルピー(約35円)。1日30~40皿売れる。気温が1けた台に下がる冬は特に人気だ

話を聞いていると、屋台の周りに、貧しいストリートチルドレンたちが集まって来た。「将来はお金をためて孤児の支援をしたいの」。テンバさんは子供たちを見つめながら語った。

政治・経済の話題だけでなく、街角の庶民の生活にも注目しながらアジアを理解していきたいものである。

ハルカ=グルンさんが亡くなる

ヒマラヤ保全協会との関係が深いネパール人、ハルカ=グルンさんが、ヘリコプターの墜落事故で亡くなられた。心より哀悼の意をあらわすとともに、ご冥福をお祈りする。

ハルカ=グルンさんは、英国エジンバラ大学大学院留学中、博士論文の執筆にあたり、ネパール探検家・民族地理学者の川喜田二郎教授(ヒマラヤ保全協会創設者)に意見をもとめた。これが、ヒマラヤ保全協会とのかかわりのはじまりである。その後、当協会がネパール・ヒマラヤで活動をすすめるにあたり、実に有益なご助言を多数くださった。

私は、2001年に、カトマンドゥ、ドゥワリカホテルで川喜田先生とともにお会いし、お話をうかがうことがあった。当時、ユネスコ・カトマンドゥ事務所に娘さんが勤務されており、娘さんにもお会いした。

以下に、eKantipur.com から記事を引用しておく。地図はいずれも同サイトからの引用である。

地図
鳥瞰図

Bad weather, nightfall suspend search for missing chopper; Fate of all 24 passengers still unknown

By DHARMA POUDEL & SURESH NATH NEUPANE

KATHMANDU, Sept 23 – A Shree Airlines helicopter bound for Suketar from Ghunsa, Taplejung, with 24 passengers on board, went missing Saturday morning.

Chief District Officer of Taplejung district, Hem Nath Dawadi said that they had lost contact with the 9AN helicopter this morning at around 9 a.m. while it was returning to Suketar from Ghunsa.

According to Dawadi, State Minister for Forest, Gopal Rai, some foreign embassy officials, senior World Wild Life Fund (WWF) officials and two journalists are among those who were onboard the missing chopper.

Minister Rai and the officials from the WWF had reached Taplejung to attend a function to mark the handing over of the Kanchanjunga Conservation Area to the local community.

Two helicopters of the Nepal Army had been dispatched to search for the missing copter early today but bad weather and nightfall have forced the suspension of all aerial search operations, an official at the Rescue Coordination Centre, Tribhuvan International Airport said.

“It will resume again 5:30 Sunday morning,” Bimalesh Lal Karna, the manager of the Rescue Coordination Centre told eKantipur.

Karna added an Air Dynasty helicopter made aerial surveys of the Ghunsa area and is stationed at Ghunsa for the night.

Local Sherpas from Ghunsa told the authorities at Taplejung that the helicopter had taken off at 11: 30 this morning and soon after which they heard a loud noise.

Two groups including NA soldiers on the ground from Lelep and Ghunsa are combing the mountainous area.

The KCA covers an area of 2,035 km sq and it takes two days to reach the remote village of Ghunsa from the district headquarters in Taplejung.

List of persons on board the helicopter:

  1. Mr. Gopal Rai, Minister of State of Forests and Soil Conservation
  2. Mrs.Rai
  3. Dr. Harka Gurung, Advisor, WWF Nepal
  4. Dr. Damodar Parajuli, Acting Secretary – Ministry of State of Forests and Soil Conservation
  5. Mr. Narayan Poudel, Director General of Department of National Parks and Wildlife Conservation
  6. Mr. Sharad Rai, Director General of Department of Forests
  7. Mr. Pauli Mustonnen, Charge d’Affaires, Embassy of Finland (Finnish)
  8. Ms. Margaret Alexander, Dy. Director, USAID (Amercian)
  9. Dr. Bijnan Acharya, Program Dev. Specialist, USAID
  10. Dr. Jill Bowling, Conservation Director, WWF UK (Australian)
  11. Ms. Jennifer Headley, Coordinator, WWF UK (Canadian)
  12. Mr. Mingma Norbu Sherpa, Managing Director, EHEC, WWF US
  13. Matthew Preece, Program Officer, WWF US (Amercian)
  14. Dr. Chandra Gurung, Country Representative, WWF Nepal
  15. Dr. Tirtha Man Maskey, Co-Chair, AsRSG
  16. Mrs. Yeshi Lama, WWF Nepal
  17. Mr. Vijaya Shrestha, Central Committee Member, FNCCI
  18. Mr. Hem Raj Bhandari, Nepal Television
  19. Mr. Sunil Singh, Nepal Television
  20. Mr. Dawa Tshering, Chairperson, KCAMC
  21. Captain Klim Kim (Russian)
  22. Saffron Vallery (Russian)
  23. Mingma Sherpa, Captain
  24. Tandu Shrestha (Crew)

Posted on: 2006-09-23 03:41:49 (Server Time)

Missing chopper found, all 24 passengers dead

By SURESH NATH NEUPANE & RISHAV BASHYAL

KATHMANDU, Sept 25 – The wreckage of the Shree Airlines helicopter that went missing since Saturday morning with 24 high profile passengers on board has been found two kilometres south west of Ghunsa, Taplejung district, CAAN Monday confirmed. All 24 people onboard were found dead.

The chopper was located at a site 1 nautical mile, 1.8 kilometres (1.15 miles) south-west of Ghunsa by WWF Nepal and the Himalayan Mountain Rescue Association team.

On Sunday, a Nepal Army helicopter had dropped seven people — five rescuers and two WWF officials — at Gyalba, some two-hours away by foot from Ghunsa, the most accessible place near the presumed crash site of the chopper.

The same team, at 1:00 pm today discovered the wreckage along with the bodies of the 24 passengers, said Himesh Lal Karna, the manager of the Rescue Coordination Centre.

The seven Nepali and 17 foreign nationals aboard the chopper included the State Minister for Forest and Soil Conservation Gopal Rai, his wife, some foreign embassy officials, senior World Wild Life Fund (WWF) officials, conservation officials from Nepal and two journalists.

According to the information given to the Suketar Airport tower by the team follow

高地に住む民族、多様な生活を紹介 - 山本紀夫著『雲の上で暮らす』-

「国立民族学博物館で30余年、世界の山岳地域を研究してきた著者が、定年を前にこれまでの調査研究の成果をまとめた」(日経ネット関西版2004/02/10)。

1978年、日本初のペルー・アンデスへの民族学調査団に参加、標高4000メートルの高地で暮らす理由を聞くと、人々は「蚊や蛇がいない。変な病気もないから」と答えたという。

91 年にはネパール・ヒマラヤを調査、アンデスと同じ階段耕地で麦やジャガイモが栽培されていた。アンデスの階段耕地はインカ帝国が建設した精巧な石壁だったが、ヒマラヤは土の斜面を切り取っただけだったそうだ。

高地に暮らす人々の多様な暮らしが伝わってくる。(ナカニシヤ出版、2600円=税抜き)

2006年4月、大規模ゼネスト後、騒乱は回避された

2006年4月6日からはじまった、ネパール7政党主導によるゼネストは数万人の規模になり、19名が死亡、ネパール在住の在留邦人400余名には、日本外務省より国外退避指示だされた(「チョータラの風」(青年海外協力隊ネパール会会報)第44号)。国外退避指示がだされたのはこれが初めてだったであろう。

しかし、4月24日、国王は、7政党への政権委譲、国会の再会を提案し、7政党がこれを受けいれたため騒乱は回避された。

1990年からはじまったネパール民主化は一つの峠をまたこえたが、まだまだ先は長い。