限定詞・代名詞・名詞(NHK ラジオ英会話, 2026.02)

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学校英語の理屈から解放されます。イメージをつかいます。矛盾をのりこえます。

NHK ラジオ英会話、2026年2月は、名詞やそれに付随してつかわれる限定詞について練習しました。  

各レッスンのキーセンテンスは以下のとおりです。和訳は(注)にしめしました。

Lesson 201 限定詞 ① ── 限定詞のない表現

Computers have really changed our lives.

Lesson 202 限定詞 ② ── the の基本

I like the movie better than the book.

Lesson 203 限定詞 ③ ── the のさまざまな使い方

The problem is that it refers to apartments.

Lesson 204 限定詞 ④ ── 共有知識の the

I suppose there isn’t much of a gap between the young and the old now.

Lesson 206 限定詞 ⑤ ── a [an] のイメージ

I’m a musician.

Lesson 207 限定詞 ⑥ ── some のイメージ

Someone said that you can experience all four seasons in one day there.

Lesson 208 限定詞 ⑦ ── some の発展的使い方

Some people are shy, others are more talkative.

Lesson 209 限定詞 ⑧ ── any

Is anybody in those photos an android?

Lesson 211 限定詞 ⑨ ── all と every

She wants to meet all the employees in our Tokyo office.

Lesson 212 限定詞 ⑩ ── no

We were able to finish the discussion in no time.

Lesson 213 限定詞 ⑪ ── other のバリエーション

Can you show me another in the same color?

Lesson 214 that の使い方

That’s what I mean.

Lesson 216 it の使い方

It sounds like you’re here with me.

Lesson 217 可算と不可算 ── 基本

Have lots of beer, wine, cheese, and good bread.

Lesson 218 可算・不可算の基準日

I’ll give you some advice.

Lesson 219 可算から不可算へ、不可算から可算へ

They only had chicken, and he wanted fish.

(注)
  • 201 コンピューターは私たちの生活を本当に変えました。
  • 202 私は、その本よりその映画のほうが好きです。
  • 203 問題は、それがマンションについて述べているということです。
  • 204 私は今は、若者と年配の人たちの間に、それほど差がないように思います。
  • 206 私はミュージシャンです。
  • 207 そこでは1日で、すべての四季を体験できると、誰かが言いました。
  • 208 内気な人もいれば、より話し好きな人もいます。
  • 209 あれらの写真の中に、アンドロイドは誰かいますか?
  • 211 彼女は、私たちの東京オフィスのすべての社員と会いたがっています。
  • 212 私たちは、すぐに話し合いを終えることができました。
  • 213 私に、同じ色のものをもうひとつ見せてくれますか?
  • 214 それは、私が意味していることです。
  • 216 あなたが私とここにいるように聞こえます。
  • 217 ビール、ワイン、チーズ、そしておいしいパンをたくさん持つこと。
  • 218 私は、あなたに少しアドバイスをします。
  • 219 彼らは鶏肉しかなく、彼は魚が欲しかったのです。

レッスンにでてきた重要単語の中核イメージはつぎのとおりです。実際の絵(画像)はテキストを参照してください。

  • the:ひとつに決まる
  • a(an):ひとつに決まらない、(ほかにもあるうちの)ひとつ
  • some:ボンヤリとある
  • any:何でも、どれでも
  • all:全部
  • no:まったくない、ゼロ、漆黒
  • another:もうひとつ
  • the other:2つのもののうちのもう一方
  • the others:ほかのものすべて
  • others:ほかのを複数
  • that:導く
  • it:受ける

限定詞とは、名詞の前に使われる the、a[an]、some など、後続の名詞が文脈上なにを具体的にあらわしているのかを指定する表現です。

Lesson 201 で使われた「computers」は限定詞がつかない名詞であり、「~というもの・~一般」をあらわすもっとも一般的な形です。ここでは、「コンピューターというもの」という意味であり、コンピューター全体をゆるやかにおおう意味あいとなっています。可算名詞(数えられる名詞)は、限定詞なしの単数形でつかうことはできず、限定詞なしの複数形(裸複数形)の形でつかいます(× Computer has 〜 は不可)。

the は代表的な限定詞であり、そのイメージは「ひとつに決まる」です。そもそもひとつしかないものには、なかば自動的に the がつきます。the world のほか、the earth、the sun、the moon など。only(唯一の)、first(最初の)、last(最後の)にも the がつかわれます。the young、the old などは、「the+形容詞」で「~の人々(全体)」をあらわします。the がつくのは、誰にとっても「ひとつに決まる」──「ああ、あれね」とピンとくる ── 共有のイメージをしめしているからです。「若者」「年をとった人」、どちらも典型的なイメージがうかびます。the rich / poor(裕福な人々/貧しい人々)、the strong / weak(強者/弱者)など、よくつかわれます。

a(母音の前では an)のイメージは、the と対照的な「ひとつに決まらない・(ほかにもあるうちの)ひとつ」ということです。Lesson 206 の「a musician」 は「ほかにもいるミュージシャンの中のひとり」ということであり、職業紹介にぴったりです。「I’m the musician.」とすれば、話題にあがっている「その・特定の」ミュージシャンということになります。

some のイメージは「ボンヤリとある」(数も量も定かでないが確かにある)です。someone(誰か)、something(何か)、somewhere(どこか)、sometime(いつか)、somehow(どうにかして)など、 some のイメージは一貫しています。

「some 〜, others ・・・(~もいれば、・・・もいる)」(Lesson 208)は、「ボンヤリブラザーズ」をつかったコンビネーションであり、 some people ではボンヤリと「そうした人々」が頭に浮かび、限定詞なしの others は、やはりボンヤリと「ほかの人々は」であり、結果、「こんな人もいる、あんな人もいる」というボンヤリとした表現となります。

other のバリエーション(Lesson 213)について復習すると、「Can you show me the other?(もう一方を見せてくれますか?)」というときは、the は「ひとつに決まる」ですから、the other は「1つのもののうちのもう一方」ということになります。全体が2つであれば「ほか」は「ひとつに決まる」ため、the をつかいます。「Can you show me the others?(ほかのものすべてを見せてくれますか?)」というときは、「the +複数形」は、ひとつに決まるようなグループ全体のことですから、「ほか」のグループ全体、つまり「ほかのものすべて」となります。全体が5つなら、見せてもらっているもの以外の4つすべてを、ということになります。「Can you show me others?(ほかのものを見せてくれますか?)」というときは、others は、限定詞のつかない「ほかのを複数」ですから、ランダムに複数えらんで見せてくださいということになります。

it は、this や that のような指す単語ではなく、「受ける」単語です。「It sounds like you’re here with me.(あなたが私とここにいるように聞こえます。)」(Lesson 216)というとき、この it も、「自分たちが話している状況」をゆるやかに受けています。「It’s not difficult to speak English.(英語を話すのは難しくありません。)」というとき、心にうかんだ状況を it で受け、「難しくないよ」と文をはじめ、そのあとで、相手に何が難しくないのかがわかるように、「英語を話すのはね」と説明しています。学校英語(受験英語)の「仮主語」という理屈にはとらわれないでください。

ラジオ英会話を受講していると、学校でおしえられた理屈とはことなる説明がしばしばでてきます。するとラジオ英会話は、英会話はできるようになるが学校の英語の試験には役だたないのではないか、受験にはむいていないのではないかと心配する人がいるかもしれませんが、心配無用です。ラジオ英会話テキストの「おたよりコーナー」を長年みていると、「学校の試験や検定試験・資格試験の点数があがった」、「希望の大学に合格した」という「声」がいくつもみつかります。

わたしは、国際協力活動をすすめるなかで、受験英語はできたが英会話はほとんどできないという日本人にたくさんであってきました。由々しき問題です。あるいは英会話はなんとかなるが試験の英語はダメだという人もいました。したがって学校の英語教育法を改善しなければならないという意見も成立しますが、それをまっているよりも、大西先生らのラジオ英会話の方法をつかって練習すれば英会話(実用英語)と学校英語(受験英語)の矛盾をのりこえられます。英語が確実につかえるようになります。

▼ 参考文献(テキスト) & 音声教材
ラジオ英会話

『NHK ラジオ英会話』(2026年2月号、NHK テキスト), 2026年, NHK 出版

ラジオ英会話

『NHK ラジオ英会話 音声(Audible版)』, (2026年2月号), 2026年, NHK 出版

※ 今年度から、音声教材は、 NHK 出版のサイトからもダウンロードできるようになりました。
NHK語学テキスト音声「ラジオ英会話」

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2019年度 NHK ラジオ英会話
2022年度 NHK ラジオ英会話
2025年度 NHK ラジオ英会話
大西泰斗・ポール=クリス=マクベイ著『英単語イメージハンドブック』
▼ 参考になる本
普通の英単語

大西泰斗・デイビット=エバンス(著)『普通の英単語』(東進ブックス)、2025年、ナガセ

ラジオ英会話

大西泰斗・ポール=マクベイ(著)『英単語 基本イメージ集中講義(NHK出版新書)、2020年、NHK 出版

イメージ訓練法

栗田昌裕(著)『心と体に効く驚異のイメージ訓練法』、1993年、廣済堂出版

変換プラグ

(冒頭写真:Diamond Head Lighthouse, Oahu, Hawaii, USA, 2015.9.13, 筆者撮影)

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