前置詞のまとめ(NHK ラジオ英会話, 2022.10)

情報処理

イメージをおもいうかべます。情報のひとまとまりをつくります。心象法・連想法・記憶法を実践します。

NHK ラジオ英会話、今月は前置詞の最終月です。前置詞は、英語のなかでもっとも複雑な意味のひろがりをもちますが、イメージをつかえば直観がはたらき自在につかえるようになります。

Lesson 121 for のイメージ ①:基本 1

Is this the train line for Shibuya?

for のイメージは「向かって」です。対象物にむかう単純な位置関係をしめします。

Lesson 122 for のイメージ ②:基本 2

I have to get ready for my classes.

何に「向かって」get ready(準備する)するのかをしめします。

Lesson 123 for のイメージ ③:目的

It’s for making the French onion soup.

for のイメージ「向かって」が、「目的(~するために)」のニュアンスをうみだします。

Lesson 124 for のイメージ ④:求めて

I’ve been waiting for this film for so long!

for のイメージ「向かって」が「求めて」のニュアンスをうみだします。

Lesson 126 for のイメージ ⑤:範囲限定

We haven’t seen you for a while.

「向かって」という位置関係が「注視・フォーカス」につながります。この文では、a while(しばらくの間)という範囲(期間)を注視しています。for は、さまざまな「範囲」をのべることができます。

Lesson 127 for のイメージ ⑥:理由・原因

Now I see why you are jumping for joy.

for が「注視・フォーカス」するのは「範囲」だけではなく、「理由・原因」に注視することもあります。jumping for joy(喜んで跳び上がる)は、 joy という「理由」に注目しながら jumping(跳び上がっている)とのべています。

Lesson 128 to のイメージ ①:基本

I went to the theater last night to see it.

to のイメージは「到達点(を指し示す)」です。for の「向かって」にちかいイメージですが、 for は「向かっている」だけです。たとえば「I left for the theater.」 は「映画館に向けて出発した」ということであり、到達はしていません。

Lesson 129 to のイメージ ②:くっつく・つながり

Keep it in your mind and stick to it while you paint.

stick(くっつく)する到達点を to がしめし、「~にくっつく・専念する」としています。

Lesson 131 to のイメージ ③:感情とのつながり、ほか

To my surprise, you know more about Japanese history than I do.

「to one’s +感情」も、 to のイメージ「到達点(を指し示す)」からうまれます。to my surprise(驚いたことに)もその例であり、to my surprise よりうしろの内容が my surprise につながっているということです。

Lesson 132 between のイメージ

Just between you and me, I knew that already.

between のイメージは「明確に意識されたものとものの間」です。ひとつひとつがハッキリクッキリわかれて意識されます。おなじ日本語訳になることが多い among の「ごちゃごちゃ」した感触とはことなります。この文は、「あなたと私の間だけ」→「ここだけの話・秘密ですが」という意味です。

Lesson 134 into のイメージ ①

I went into the other rooms to check.

into は、 in(中)と to(~へ)のコンビネーションであり、「内部に・中に」のイメージをもちます。

Lesson 134 into のイメージ ②

I heard you bumped into my son Renji on Sunday.

into の「内部へ・中に」のイメージは「衝突」につながります。内部にめり込む感じです。bump は「ぶつかる」であり、into とくみあわさって「~とバッタリ会う」となります。

Lesson 136 through のイメージ

We’ll get through this.

through のイメージは「(筒状のものを)通り抜ける」です。トンネルを通過する電車を想像するといいでしょう。この文では、「動き」の get とくみあわさった get through(通り抜ける)がつかわれ、比喩的に、「(困難などを)克服する」という意味になります。

Lesson 137 from のイメージ

Japanese curry is quite different from ours, isn’t it?

from のイメージは「起点から離れる」であり、起点から離れた場所、あるいはそうした場所へのうごきをあらわします。距離が感じられる前置詞です。

Lesson 138 of のイメージ ①

He’s a friend of mine.

of はもっとも意味がうすい前置詞であり、「of +名詞」は単に「名詞で説明する」ということです。「a friend of mine」は a friend(ほかにもいる友達のひとり)を mine で説明し、「友達のひとりですよ」と、いたって淡泊な意味あいです。「He’s my friend.」とはニュアンスはおおきくことなり、my friend では、「私が所有する大切な友達」と胸にだきしめるような感覚があります。

Lesson 139 of のイメージ ②

How thoughtless of me!

of は単に「名詞で説明する」前置詞であり、ここでは thoughtless(配慮に欠けた)に「私がね」と、誰が thoughtless なのかについて説明をくわえています。of を「~の」とかんがえていては理解できません。

8月から練習してきたた前置詞は今月でおわります。以下の前置詞に3ヵ月でとりくみました。()内はイメージです。

  • about((ボンヤリと)周り)
  • above(高さが上)
  • across(横切る)
  • after(ついていく)
  • along(細長い線状のものに沿った)
  • among(一群のモノ・人々)
  • at(点)
  • before(順序が前)
  • between(明確に意識されたものとものの間)
  • beyond(~を超えて)
  • by(近接)
  • for(向かって)
  • from(起点から離れる)
  • in(内部にある)
  • into(内部に・中に)
  • of(名詞で説明する)
  • on(上にのっている、接触)
  • over(上に円弧(アーチ))
  • through((筒状のものを)通り抜ける)
  • to(到達点(を指し示す))
  • under(~の下)
  • with(つながり(一緒))
  • without(つながりなし)

単語をみて、イメージ(絵)が瞬時におもいうかぶでしょうか?これはイメージ訓練(心象法)です。単語は、イメージをおもいうかべるきっかけ(手がかり)として機能します。イメージが鮮明にえがければ似たような単語との区別も容易にできます。

そして、by・for・on・over・with など、ひろがりがおおきな単語については連想をはたらかせます。

  • by(近接)→ 期限(~まで)、方法、そばに立っている
  • for(向かって)→ 目的、求めて、注視・フォーカス、範囲、理由・原因
  • on(上に乗っている、接触)→ 線上で継続、ステージ上の on、支える、圧力
  • over(上に円弧(アーチ))→ 覆う、出来事が終わる
  • with(つながり(一緒))→ 時間的なつながり(同時性)、道具・材料(~を使って)

さらに、イメージと単語をひとまとまりにして(情報をひとまとまりにして)心のなかに定着させます。つまり記憶します。情報のひとまとまりは情報処理用語でファイルといい、記憶とは、心のなかに情報をファイルすることです。

こうして、心象法・連想法・記憶法が一体的に実践でき、英語の練習をしながら情報処理訓練ができます。英語以外の分野でもこれらの方法がつかえ、その効果ははかりしれません。

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▼ 参考文献 & 音声教材
『NHK ラジオ英会話』(2022年10月号、NHK テキスト)NHK 出版、2022年
『NHK CD ラジオ英会話』(2022年10月号)NHK 出版、2022年

▼ 関連教材

(冒頭写真:イングランド、ストラットフォード・アポン・エイボン、チャペル・ストリート(Chapel Street)、1999年 撮影)

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