run, look, watch, see, listen, hear, taste, talk, say, tell, think, believe, know, wonder, find -「基本動詞 ③」(NHK ラジオ英会話, 2022.06)-

イメージ(モデル)をつかいます。トップダウンとボトムアップの思考をくりかえします。似ている情報を区別しておぼえます。

ストラットフォードアポンエイボン、ウッドストリート

イメージ(モデル)をつかいます。トップダウンとボトムアップの思考をくりかえします。似ている情報を区別しておぼえます。

NHK ラジオ英会話、今月は、視覚・聴覚などの感覚をあらわす動詞や思考・知識をあらわす動詞を中心に練習しています。

Lesson 41 run のイメージ

She runs a ramen shop in Tokyo.

run のイメージは「スピーディーに・線上を走る動き」です。便利な言い回しがたくさんあります。

Lesson 42 感覚を表す動詞:look

Look at me. Look what you’ve done to me!

look は、「目を向ける」という自発的な動作をあらわします。at は「点」をしめし、ある「点」にむけて「目を向ける」という意味です。

Lesson 43 感覚を表す動詞:watch

Please watch your step.

watch は「注視する」、「ジィィッと見る」ということです。

Lesson 44 感覚を表す動詞:see ① 

Can you see that stone over there?

see は「見える」、look のように目をむける自発的な動作ではなく、対象が目にはいっていること、認識されていることをあらわす、「向こうからやってくる感触」をもつ動詞です。

Lesson 46 感覚を表す動詞:see ②  

Can’t you see I’m busy?

see は、心が映像をとらえているということであり、look や watch よりもはるかにふかく心理と関わります。

Lesson 47 感覚を表す動詞:listen

He never listens to my advice.

listen は、「耳を傾ける」という自発的な動作をあらわします。look(目を向ける)の聴覚バージョンです。

Lesson 48 感覚を表す動詞:hear

Have you heard about Takuma?

hear は、「聞こえる」という、「音が、向こうからやってくる感触」をもつ動詞です。 see(見える)の聴覚バージョンです。

Lesson 49 感覚を表す動詞:taste、smell、feel

This sandwich tastes funny.

基本は、「this sandwich = funny」であり、taste の意味が文全体にオーバーラップして「this sandwich = funny〔な味がする〕」となる「説明型オーバーラッピング」の形です。

Lesson 51「話す」を表す動詞:talk、speak

Can we talk?

talk は「話し合う」であり、「コミュニケーション」に焦点がおかれた動詞です。speak は「(口から)音声を出す」という「一方通行」を基調とする動詞です。

Lesson 52「話す」を表す動詞:say

It says you can’t smoke.

say は「言葉を言う」ということです。

Lesson 53「話す」を表す動詞:tell

Please don’t tell anyone about this.

tell のイメージは「メッセージを伝える」です。

Lesson 54 心理に関わる動詞:think

I think you’re an amazing singer.

think は「思う・考える」ということです。

Lesson 56 心理に関わる動詞:believe 

I can’t believe it!

believe は think よりもふかく「心」に根をおろします。

Lesson 57 心理に関わる動詞:know

I know you’ll do a great job.

この例で「I know」は、「確信」をくわえる意識でつかわれています。

Lesson 58 心理に関わる動詞:wonder

I wonder if he still likes her.

wonder は「大きなクエスチョンマーク(?)が頭に浮かんでいる」イメージです。

Lesson 59 心理に関わる動詞:find

I found you a great T-shirt in Tokyo.

find は「見つける」ということであり、「あ、あった」「あ、そうだったんだ」という発見が多少なりともあります。

今月も、英語をはなすときに欠くことのできない基本動詞をその周辺表現とともに練習しています。日本語を経由しない英語力を身につけ、英語を英語としてつかいこなすためには基本動詞の習熟が不可欠であり、そのためには何といってもイメージが役だちます。

たとえば run のイメージは「スピーディーに・線上を走る動き」であり(図1)、run という英単語とそのイメージをひとまとまり(ファイル)にして記憶しておけば、run をふくむあらゆる英文が容易に理解できます。情報のひとまとまりを情報用語でファイルといい、ここではそれを球でモデル化します。

図1 run のファイルのモデル
図1 run のファイル
のモデル
(Lesson 41 の図を改変)

イメージを念頭におくとつぎの例文もすぐに理解できます。

My parents used to run a small hotel.
The buses run every 20 minutes.
The road runs around the campus.
My nose is running
Time is running short.
The well ran dry.
I’ve run out of cash.
Let me run a bath for you.
I run a program.

イメージから具体的な英文へ、トップダウンの思考がはたらき、さまざまな言い方をイメージが派生させ、イメージをおもいうかべればどんな英文でも理解でき、つかえるようになります。そしていろいろな英文に接したあとであらためてイメージを確認すればイメージが確実に身につき、わすれることはもうありません。多数の例文からイメージを確認するときには、今度は、ボトムアップの思考がはたらきます。イメージには、多様な情報を統合するはたらきがあり、これはモデルといってもよく、物事の見とおしをよくします。

また look・watch・see のような似た英単語のつかいわけもイメージをつかえば簡単にできます(図2)。そうでなく、日本語訳(理屈)でとりくんでいるといつまでも混同がつづきます。似ている情報を比較し区別しておぼえることは記憶法の重要なポイントのひとつです。

look・watch・see を区別しておぼえる
図2 look・watch・see を区別しておぼえる
(Lesson 42〜44 の図を改変)

talk・speak・say・tell もイメージをつかえば容易に区別できます(図3)。

talk・peak・say・tell をつかいわける
図3 talk・speak・say・tell をつかいわける
(Lesson 51〜53 の図を改変)

理屈でやっていると時間をかけた割に効果はあがらずストレスがたまりますが、イメージ(モデル)をつかえば直観がはたらき、情報処理が加速し、勉強がおもしろくなります。

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キー・イメージ - DVD「おとなの基礎英語 Australia」-
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▼ 参考文献
『NHK ラジオ英会話』(2022年6月号、NHK テキスト)NHK 出版、2022年

▼ 関連教材

(冒頭写真:イングランド、ストラットフォード・アポン・エイボン、ウッドストリート(Wood St.)、1999年 撮影)