インドでは、ヒンドゥー教に仏教は吸収されました。ネパール・ブータン・チベット・スリランカなど、インド周辺に仏教がのこりました。ドーナツ化がみられます。
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マニ車の筒のなかには、真言を印刷したものがはいっていて、マニ車を1回まわすと大蔵経を1回よむのとおなじだけの功徳がそなわるといわれ、ヒマラヤ地域のチベット仏教やカトマンドゥ盆地のネワール仏教の寺院の入口や壁に設置されています。
チベット仏教の僧侶が修行のために瞑想をする際に心にえがく仏教的世界を立体的に表現したものです。

(ブータン)
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仏教は、インド(天竺)で発祥しましたが、現在のインドには仏教徒はそれほどいません。スリランカ(セイロン)にふるい上座部仏教の伝統がのこり、またネパールでは大乗仏教、ブータンではチベット仏教がそれぞれ信仰されています。仏教は、インド周辺に伝播してのこりました。ドーナツ化がみられます。
なおマンダラとは、複数の尊像を一定の規則や意味にしたがって配列した図像や彫刻であり、神秘主義的・象徴主義的な教えを特徴とする密教系の仏教では仏や尊像の世界を表現したり、瞑想したりするための法具として重視されています。尊像を絵であらわしたマンダラがよくしられていますが、尊像の象徴や文字を配したマンダラや立体的なマンダラもあります。配列される尊像のちがい、配列の規則や意味、用途によってさまざまなマンダラがあります。
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▼ 注
国立民族学博物館
▼ 参考文献
国立民族学博物館(編)『国立民族学博物館 展示案内』, 2017年11月8日, 国立民族学博物館