3D 鉄道博物館「鉄道の作った日本の旅150年」(2)

日本

夢をのせてはしりつづけました。鉄道技術が新幹線に結晶しました。情報産業化しました。

鉄道開業150年を記念して、企画展「鉄道の作った日本の旅150年」が鉄道博物館で開催されています(注)。鉄道の開業・発展により姿をかえてきた日本人の旅と鉄道とのかかわりをふりかえります。後期展示は、1950年代から現代までを紹介、常設展とあわせてみることによって理解がふかまります。

ステレオ写真は平行法で立体視ができます。
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EF58(1956年、日立製作所)
EF58「速く長く続けて走れる電気機関車」
(1956年、日立製作所)
クモハ101(1957年、日本国有鉄道大井工場)
クモハ101「通勤形電車」
(1957年、日本国有鉄道大井工場)
クハ181(1965年、汽車製造)
クハ181「ビジネス特急」
(1965年、汽車製造)
ナハネフ22(1964年、日本車輌製造)
ナハネフ22「『走るホテルと呼ばれたブルートレイン」
(1964年、日本車輌製造)
ナハネフ22(車内)
ナハネフ22
(車内)
クモハ455(1965年、日本車輌)
クモハ455「庶民の味方、急行形電車」
(1965年、日本車輌製造)
EF66(1968年、川崎車輌)
EF66「ハイパワー電気機関車」
(1968年、川崎車輌)
コキ50000(1971年、協三工業)
コキ50000「コンテナを載せた貨車」
(1971年、協三工業)
0系(1964年、日本車輌製造)
0系「夢の超特急」
(1964年、日本車輌製造)
200系(1982年、近畿車輛)
200系「北へ延びる新幹線」
(1982年、近畿車輛)
(連結器のデモ・解説)
E1系(1995年、日立製作所)
E1系「オール2階建て新幹線」
(1995年、日立製作所)
左:400系(1992年、川崎重工業)、右:E5系(2017年、日立製作所)
左:400系「ミニ新幹線」(1992年、川崎重工業)
右:E5系「最速の新幹線」(2017年、日立製作所)

「EF58」は、1946年、車軸と軸受間の摩擦をへらす「コロ軸受(ころじくうけ)」を採用したことにより長距離連続運転を可能にした電気機関車として登場しました。コロ軸受とは、ころがり軸受の一種であり「ローラーベアリング」ともいい、保持器によって保持された「ころ」(ローラー)が内輪と外輪の間にはめこんであり、接触面がちいさいため摩擦がすくなく軸の回転が円滑になります。1958年までに172両が製造され、はやく・ながく・つづけてはしれる鉄道の時代がひらかれました。

「クモハ101」は、首都圏・近畿圏のラッシュ時の混雑を緩和するために開発された「新性能電車」です。スムーズに加減速できるモーターと制御器、動作のはやいブレーキを採用、また1両ごとにつんでいた機器を2両1組で分散することにより車輌の重量をへらしたことにより、列車の運転間隔をみじかくし、本数をふやすことができました。その後の通勤・通学用電車の基本形となりました。

「クハ181」は、当初は「151系」として1958年に、国鉄初の特急形電車、東京〜大阪・神戸間の特急「こだま」としてデビューしました。最高時速が110km/hであり、東京〜大阪間の日帰りをはじめて実現し、高速列車を電車主体にした立役者です。その後、急勾配と雪のおおい路線むけに改良した「161系」も登場し、両者がにちに「181系」と改称されました。

「ナハネフ22」は、「走るホテル」とよばれたブルートレインです。固定編成を採用し、発電機を搭載した電源車を連結したことにより全車両に冷暖房が装備されました。また窓を固定式の二重窓にしたことで騒音がへり、空気バネの採用により乗り心地も向上し、それまでの客車列車にくらべて快適な移動を実現しました。車内の寝台は、幅520mmの3段寝台がむかいあわせにならび、寝台をつかわない時間帯は係員が寝台をおりたたみ、3人がけの座席として使用しました。

「クモハ455」は、1960年代以降、急行形電車として活躍しました。地方を中心にひろまった交流電化区間とそれまでの直流電化区間を直通運転でき、特急(特別急行)にくらべて乗車料金がやすく、停車駅もおおく、一般庶民の味方となりました。座席は、長距離移動を考慮してボックスシートを採用しました。 

「EF66」は、高速大量輸送に適したハイパワー電気機関車です。100km/hで、1000tの貨物をはこぶために誕生し、1960年代にふえたトラック輸送に対抗しました。当時の狭軌(レール幅1067mm)鉄道では世界最大の3900kW/hのパワーをほこり、コンテナ列車や鮮魚列車を牽引しました。

「コキ50000」は、特急コンテナ列車用として、1971年から1976年にかけて製造されました。貨物列車の従来の最高速度は65〜75km/hが標準でしたが95km/hまで向上させ、コンテナ貨物輸送を高速化し、全国の路線で活躍しました。

「0系」は、最初の新幹線であり、世界ではじめて210km/hの営業運転を実現し、東京〜新大阪間を3時間強でむすび、「夢の超特急」とよばれました。在来線とは一線を画し、線路幅を1435mmにひろげ、連続立体交差とゆるやかな曲線・勾配の線路、交流電化2万5千V、地上信号機をなくし運転台に信号を表示するなど、高速走行ができる鉄道システムが完成しました。

「200系」は、東北・上越新幹線用の車両であり、豪雪や急勾配のおおい地域をはしる対策がほどこされ、また なめらかな電流制御で車輪の空転をふせぐ方式を採用し、モーターの出力をあげてもスムーズな加減速を実現しました。車体を、アルミ合金製にすることで総重量をおさえました。

「E1系」は、1994年にデビューした、新幹線では初のオール2階建て車両であり、大量高速輸送を実現しました。新幹線をつかった遠距離通勤の増加による着席ニーズにこたえました。グリーン車や食堂車など、一部の車両を2階建てにした新幹線はありましたが、編成全体を2階建てにしたのはこれが最初です。

「400系」は、1992年、山形新幹線の開業にあわせて登場した、新幹線と在来線を直通運転できる初の「新在直通車両」であり、元祖「ミニ新幹線」です。新幹線の線路幅1435mmの台車に、在来線を走行できる規格の車体をくみあわせ、電圧のことなる両区間を直通可能にする機器も搭載しています。

「E5系」は、2011年に、東北新幹線でデビューし、2013年に、営業最高速度320km/hを実現し、東北新幹線と北海道新幹線(「はやぶさ」など)で使用されています。空気抵抗・騒音・トンネル微気圧波を低減するロングノーズの先頭形状と、メタリックなあざやかな「常磐(ときわ)グリーン」塗装が特徴的です。トンネル微気圧波とは、トンネル進入時に、トンネルの出口付近に圧力波がつたわり騒音を発生させる現象です。アルミ合金で車体を軽量化し、台車や床下機器をカバーでおおうなどの騒音対策もしています。

(つづく)

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▼ 注
鉄道開業150年記念企画展「鉄道の作った日本の旅150年」
会場:鉄道博物館 本館2F スペシャルギャラリー
会期:
(1)前期:7月23日~10月24日 鉄道開業前から1940年代までの旅を紹介
(2)後期:10月29日~1月30日 1950年代から現代までの旅を紹介
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