ネイティブスピーカーの発音 - リスニングのために –

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ネイティブスピーカーの発音にはルールがあります。ルールをしってききとり訓練をします。インプット能力が向上します。

野口悠紀雄著『「超」英語独学法』の第5章「聞ければ、自動的に話せる」の 2「発音ルールを知れば、聞けるようになる」では、ネイティブスピーカー(アメリカ人)の発音について具体的に解説していて参考になります。()内のカタカナでしめしたようにきこえます。

語尾の「破裂音」は聞こえない

  • Good morning.(グッモーニン)
  • I don’t know.(アイドン・ノウ)
  • Don’t mind.(ドンマイ)
  • 接続詞 and(弱いときに「アン」、強調されると「アーント」となる)
  • rock and roll(ロックンロウ)
  • get back(ゲッ・バッ)
  • late last nightは(レイ・ラース・ナイ)

b、d、g、k、p、t などの子音(これらは「破裂音」と言われる)が語尾に来る場合、サイレント(無音)になる。これを「消失」(elision)と言う。

「暗い l(エル)」は聞こえない

  • cool(コー)
  • apple(アポー)
  • local(ロコ)
  • bulb(バウブ)
  • bill(ビュ)
  • ill(イユ)
  • dental(デントウ)
  • animal(アニモ)

「l」音には、light のように明確に発音される「明るいエル」と、子音の前や語尾に現れる「暗いエル」がある。後者については、「聞こえない」と考えてしまうほうが簡単だ。

「t」が「r」に変化する

  • battery(バレリ)
  • water(ワラ)
  • it is(イリーズ)
  • what a(ワラ)
  • at a(アラ)
  • gotta(ゴラ)
  • get out(ゲラウ)
  • kind of(カインラ)
  • I bought a house.(アイバラハウス)
  • Look it up.(ルッキッラッ)

t(やd)が母音に挟まれる場合(とくに前の母音が強く、後ろの母音が弱い場合)、rに聞こえる。これは、「フラップ」(flap)と言われる現象である。なお、アメリカ口語でも必ずr音になるわけではなく、「ワッタ」(what a)、「バッタ」(but a)、「ゲッタウ」(get out)、「ゲットフ」(get off) となる場合もある。また、tがrでなく、dに聞こえるときもある。Italy(イダリ)。

「t」が消えることも

  • twenty one(トウェニー・ワン)
  • center(セナ)
  • plenty of(プレニー・オー)
  • international(インナナショノ)
  • sandwich(サンウィッチ、d音が聞こえないことも)

子音+母音は連結する  

  • in order to(イノーダートゥ)
  • it’s a(イツァ)
  • come on(カモン)

語の間で子音+母音になる場合には、連結して発音される。

動詞の短縮や人称代名詞との連結

  • Did you?(ディッジュ?)
  • lend me(レンミ)
  • tell him(テリム)
  • not yet(ノッチェ)
  • this year(ジ・シャー)
  • six years(シック・シャーズ)

3語以上が連結する

  • Not at all.(ナラロー)
  • Get out of here.(ゲッラウロ・ヒー)
  • a little bit(ア・リルルビッ)
  • Pick it up.(ピッキラ)
  • Come on in.(カモン・ニン)
  • Let me see.(レッミーシー)

won’t と want を区別

  • I wanna(アイワナ:I want to)
  • I’m gonna(アイムゴナ:I am going to)
  • I’ve gotta(アイヴガッタ:I have got to)
  • want to は口語では wanna と言うことが多いので、「ウオン」と聞こえたら want でなく won’t であると考えたほうがよい。

以上のように、スペリングと発音はことなることがおおく、おどろくほど相違する例もあり、従来のように文字をおもいうかべて認識しようとしていると しっている単語でもまったくききとれず、リスニングはとてもむずかしいと感じます。スペリングと発音の不一致に気がつかないでききとろうとしても理解できず、ストレスがたまります。

しかしネイティブスピーカーの発音には、子音の消失と変化そして連結など、ルールがあるのであり無秩序では決してなく、あらかじめルールをしったうえできいていけばかならずききとれるようになります。リスニング能力(インプット能力)が向上します。

たとえば NHK の英語講座のサイト(注)をつかえば、ネイティブの音声をくりかえし無料できくことができます。初級から上級までさまざまな講座があるので自分のレベルにあわせて、まずは、スキットがききとれるようになるまでくりかえしきいてみるとよいでしょう。

なおこのようなネイティブの発音を日本人ができるようになる必要はかならずしもありません。自分がしゃべってメッセージを相手につたえる分には日本人式のカタカナ発音でも通じます。まずは、リスニング(インプット)ができるようになることが大事であり、ネイティブの発音練習は徐々にとりくんでいくということでよいでしょう。

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どこに集中し、どこで手を抜くか - 野口悠紀雄『「超」英語独学法』-

▼ 参考文献
野口悠紀雄著『「超」英語独学法』NHK出版新書(Kindle版)、2021年

▼ 注
NHK 英語の番組案内
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NHK ラジオ らじる★らじる「聴き逃し番組」

(冒頭写真:イングランド、ストラットフォード・アポン・エイボン、ホワイトスワン・ホテル(The White Swan Hotel)、1999年 撮影)

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