KJ法のコツ(20) − 図解化(細部図解 ③〜⑦)−

情報処理

空間配置します。島どりをし、表札を表示します。渾沌から秩序がうまれます。

細部図解 ① ② と同様に、細部図解 ③〜⑦ をつくります。上の段から下の段へ、おなじレベルのラベルを並列的に順次展開しながら空間配置し、元ラベルまで配置します。そして今度は、下の段から上の段へむけて、おなじレベルを並列的に順次 島どりをしていき、島の上部の外側にそってに表札を表示します。表札につけた番号と黒点の数を確認しながらおこなうのがポイントです。

図解化すれば、多様なファイルを言語だけでなくイメージで視覚的にとらえなおすことができます。

KJ法のコツ
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以上で、細部図解の作成がおわりました。グループ編成ができていれば図解化はおのずとすすみます。言語とイメージがむすびつき認識がふかまり、アイデアがうまれやすくなります。多様な情報が統合でき、渾沌から秩序がうまれる体験をとおして心のなかがすっきりします。

なおグループ編成と図解化の過程で、あらたに、事実をおもいだしたり仮説がうかんだり意見をおもいついたりすることがありますが、これらは別にメモしておき、あとで説明する「累積KJ法」で活用します。今つくっている図解にねじこむようなことはしません。

まとめ

  1. 表札につけた番号と黒点の数を確認しながら並列的にラベルを順次展開し、空間配置します。
  2. すべてのラベルを配置したら、下の段から並列的に順次 島どりをしていきます。
  3. 島の外側にそって表札を表示します。
  4. タイトルと4注記を記入します。
  5. 渾沌から秩序がうまれます。

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日本語の作文法 ー 原則をつかう ー

▼ 参考文献

KJ法
野外科学と実験科学
KJ法実践記

川喜田二郎(著)『野外科学の思想と方法』(川喜田二郎著作集 第3巻)、1996年、中央公論社
川喜田二郎(著)『KJ法 渾沌をして語らしめる』(川喜田二郎著作集 第5巻)、1996年、中央公論社
田野倉達弘(著)『野外科学と実験科学 − 仮説法の展開 −』、2023年、アマゾンKindle
田野倉達弘(著)『KJ法実践記 情報処理と問題解決』、2023年、アマゾンKindle
田野倉達弘(著)『国際協力とKJ法 ネパール・ヒマラヤでの実践』、2024年、アマゾンKindle

(冒頭写真:ネパール、カスキ郡、ビレタンティ村(モディ川とビレタンティ橋)、1998年2月19日、筆者撮影)

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