衛星画像でみるネパールの大地形
 ここからは、ネパールの全体的説明です。

 これは、トリブバン大学地質学科に掲示してある、人工衛星から撮影した写真、衛星写真です。人工衛星は高いところをとんでいるので、ネパール・ヒマラヤ全体の画像をえることができます。普通の地図をみるよりも地形がよくわかります。色は、実際の色ではなく、機械的に調整したものです。

 画像をみてわかるように、ネパールの地形は大きな三段構造になっています。いちばん南(下)の白っぽい地帯は「ガンジス平原」、中間の茶色の地帯は「低ヒマラヤ」、いちばん北(上)の白色(氷河)の地帯は「高ヒマラヤ」であり、北へむかって標高が高くなります。もちろん、最高峰はエベレストで、その標高は8848メートルです。ネパールでは、ガンジス平原のことを「タライ」、低ヒマラヤのことを「パハール」、高ヒマラヤのことを「ヒマール」とよんでいます。

 また、中間地帯(パハール)のやや左側にみえる、まるくなった部分は、ネパールの首都がある「カトマンドゥ盆地」で、まるでヒマラヤの「ヘソ」のようになっています。ここには、高度な文明をもつ都市国家がふるくから形成されていました。どうして、急峻なヒマラヤ山脈の中にこのような盆地ができ、そして、都市国家が誕生したのか、興味がつきません。

 いずれにしても、この画像にみられる、地形の三段構造とカトマンドゥ盆地に注目することが、ネパールを理解するうえでのポイントになると私はかんがえました。この画像は、ネパールの調査・研究をすすめる上で、着想の出発点になりました。

 

 

Copyright(C)2002 田野倉達弘