<図解>要素とうつわ 
-恐竜博物館ダイノソアファクトリー-

1.<発見・発掘から復元・展示まで>

 林原自然科学博物館ダイノソアファクトリーでは、恐竜化石の発見・発掘から恐竜の復元・展示にいたるまで、古生物探究の全プロセスをみせてくれる。

 ここは古生物学者たちの研究の現場であり、この研究のプロセスでは、化石の研究とともに、それが入っている地層の調査が必要である。

 このことは、あるフィールド(現場)を探究する場合、その場を特徴づける「要素」とともに、それが入っている「うつわ」に注目することの重要性をしめしている。

2.<恐竜展示までの3ステップ>

 館内をあるきながら、モンゴル砂漠での現地調査、日本のラボ(実験室・研究室)の様子、恐竜の復元展示の順に、恐竜化石の研究現場・研究プロセスを体感できる。

3.<化石と地層>

 化石は地層の中にふくまれる。古生物学者たちは現地調査において、化石とともに地層もよくしらべる。化石は採取してラボで分析する。

4.<古生物研究の方法>

 古生物学者たちは、各人のテーマ・問題意識にもとづいて現地調査をおこない、採取した標本(サンプル)をラボで分析し、現地のデータと分析結果とを総合して、古生物の生態を解明していく。

5.<要素 と うつわ>

 化石と地層の関係は「要素」と「うつわ」の関係である。要素は場を特徴づけ、うつわは要素をうきあがらせる。場を探究する場合、目立つ要素ともに、うつわにも注目しなければならない。

 古生物学者たちの方法は、民族研究とか地域研究などにも活用できる。目立つ要素よりもうつわの方に、問題解決のヒントやあらたな活路があることが多い。

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2003年10月13日 発行
(C) 2003 田野倉達弘